東京ベーテルの森

東京ベーテルオフィシャルブログ

ホッとスペースのお便り

会報70号 「ホッとスペースのお便り」

藤井さんからのお手紙の一部を、ご本人の了承を得て、掲載させていただきます。
まだ「ベーテルひろば」をご存じでない方にお知らせしたく、この場を借りました。
ベーテルひろばが、扉をたたく方どなたにも等しく公平に、のんびり、くつろげる「居場所」であって欲しい。
藤井さんのお手紙に、想いを新たにいたしました。
(記 森木美佐子)

私と息子はどれ程の愛を頂いたことでしょうか、
私と息子はどれほどのまなざしを頂いたことでしょうか 

初めてベーテルの扉を開いたその日から、私たち親子に日本での居場所が出来ました。
「日本には児童館があるから」と聞いて訪れてみたものの、既に出来上がった輪のような中に入ってゆくことは私にとって「頑張って」「準備をして」出掛けることで決して楽しいことではありませんでした。
息子のために居場所を作らなくてはと気負うものでした。ところがベーテルは全く違ったのです。
初めてのその日、シンガポールから東京に移ったと話した私に、とても楽しそうに色々と話しかけて下さった光さんと美佐子さん。忘れることはできません。おかしな言い方になりますが、私は受け身でいるだけでよかった。頑張らなくてよかったのです。
お二方のおかげで、スタッフの方が話しかけて下さり、周りの方が話しかけて下さり…。
ベーテルには、開かれた輪がありました。
子どもが寝ないことから寝不足になり、悪いことしか考えられない私に「こんなことができるから大丈夫」、
「こんなことも言えた。発達に問題ないよ」。日々の声掛けに私はいつも助けられ、救われていました。
地元の病院にかかり発達障害は見つからなかったと報告したら「ほらね、そんなわけないと言ったでしょう」と笑って下さった。
「寝ないだけが問題」ということは小児科の先生にも理解を得られず、私は本当に追いつめられていました。
真剣に悩んでいた私と同じだけご心配下さった。息子のことも私のこともです。
「今日は人が少ないから上で少しでも寝ておいで」と言って寝かせて下さったこともあった。
優しさとその愛情に私は2階で一人で泣きました。
ベーテルに毎日のように通わせて頂いても、毎日「今日は寝られた?」と気にかけて声をかけて下さる。
寝不足のピークだった私にさずけられた「私の時間」でした。
帰り際にかけられた「またいつでもどうぞ」の言葉には確かに血が通っていました。
本当に、いつでも行っていいのだと思えた。
間を開けずに、息子のためではなく、私が行きたくて訪れられる私の居場所。どれ程ありがたかったでしょうか。どれ程細やかに見守っていただいたことでしょう。
息子はベーテルで育てて頂きました。息子はベーテルが大大大好きな子に育ちました。たった一年でしたが、たくさんのお声がけを頂いたおかげで、私も息子がどれ程成長したかを実感しています。私と息子は本当に幸せなベーテルの子でした。
藤井加奈江



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